
ロタウイルス感染症は2〜4月に多く、発熱や嘔吐、下痢などの症状があります。
ロタウイル感染症の症状や治療、予防についてご紹介します。
ロタウイルス感染症とは
ロタウイルス感染症は、小児でみられる感染症の一つです。
ロタウイルスが体内に入り、小腸(しょうちょう)に感染することで発症します。
潜伏期間は3〜10日程度のため、ロタウイルスに感染している子と接触した場合は、最低でもこの期間は注意が必要です。
ロタウイルス感染症は冬季の2〜4月頃に多いとされ、この時期は特に注意が必要です。
症状とは
次のような症状が出ている場合はロタウイルスの可能性があるため、医療機関に相談しましょう。
〜症状〜
発熱
嘔吐
水様性の下痢
便の色が白色
腹痛
など
ロタウイルス感染症で知っておきたい特徴として、便の色が白色になることがあるということです。
便の色が普通でもロタウイルス感染症にかかっている可能性もあるため、発熱や嘔吐、下痢などの症状が見られる場合は医療機関に相談をしましょう。
便の色が白色のときはロタウイルス感染症の可能性がありますが、赤色のときは腸重積症(ちょうじゅうせき)の可能性があります。
腸重積症は悪化すると腸がくさってしまう危険な病気のため、必ず知っておくべき病気の一つです。
腸重積症について知らない方は、こちらをご参考にしてくださいね。
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ロタウイルス感染の診断とは
ロタウイルス感染症に感染しているどうかは、専用の検査キッドを使って行います。
最近の検査キッドは迅速に行われ、5〜10分程度で検査することができます。
方法は簡単で、便を採取しそれを検査するだけです。
この迅速キッドによる検査は保険適用になっており、簡便に検査できることが特徴です。
要注意すべき症状とは
ロタウイルス感染症になったとしても、多くは1〜2週間程度で緩解します。
ロタウイルス感染症で特に注意すべきことが脱水症状です。
ロタウイルスに感染することで、下痢や嘔吐が続きます。
これにより体内の水分が外に排出されることで、脱水が起こります。
そのため水分はこまめに取り、脱水を防ぐことが重要です。
感染経路とは
ロタウイルス感染症の感染経路は、主に糞口感染(ふんこうかんせん)です。
糞口感染とは、ロタウイルスに感染した子どもの糞を触った手で、口などを触り体内へウイルスが入ることで感染します。
この他には、エアロゾル感染というものがあります。
エアロゾル感染はなかなかありませんが、感染した子どもの糞をそのままにしておき、乾燥することで飛沫感染となって生じてきます。
治療・対応とは
ロタウイルス感染症は基本的には対処療法が中心です。
そのなかでも最も注意すべき点は“脱水症状”です。
脱水に対する治療として、経口補液療法や経静脈輸液と言うものがあります。
経口補液療法とは
経口補液療法は、主に水分を口から摂取する方法です。
そのため脱水症状でも軽度のものが対象となります。
水分としては、水より市販の経口補水液やスポーツ飲料などがおすすめです。
これは簡単にできる対処方法のため、行ってみてくださいね。
経静脈輸液とは
経静脈輸液とは、ようは“点滴”です。
脱水が強い場合は、口からでなく、直接点滴で投与していきます。
脱水とは
脱水症状については、こちらで詳しく解説。
脱水について知らない方は、こちらを必読ください。
予防法とは
ロタウイルス感染症の予防方法で重要なポイントをご紹介します。
ロタウイルス感染症の予防方法として、感染している子どもの便を処理する際に気をつけることです。
ウイルスが治ってから約1ヶ月間程度は潜伏しているため、糞口感染する恐れがあります。
おむつ交換などのあとには必ず手洗いをすることが大切です。
またトイレも常に清潔に保っておく必要があります。
まとめ
今回はロタウイルス感染症についてご紹介しました。
ロタウイルス感染症は接触感染や飛沫感染で感染することが多くあります。
ロタウイルス感染症にかからないためにも、おむつ交換時やトイレまわりを清潔にしておくことが大切です。
ロタウイルス感染症は多くの子どもが感染するため、基礎知識として知っておきましょう。